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らんの育て方

エビネ

栽培カレンダー

多彩で丈夫!誰でも気軽に楽しめるエビネ

属名:エビネ(Calanthe)

日本各地の山野の林床に生育し、朝鮮・中国・台湾・インドを経てオーストラリア中部まで広く分布する、ラン科カランセ属の常緑多年草です。

日本には約20種が自生していて、地表に球状なバルブが連なるその形から、エビを連想してエビネ(海老根)と名付けられました。

一般に多く栽培されているのは春咲き種で、『ジエビネ』や『キエビネ』といった原種や、これらを交配して生まれた園芸種です。花色も多彩で芳香性種もあり、広い地域で戸外栽培が可能です。

エビネを上手に育てる3つのポイント

明るい日陰で!直射日光は禁物

1年を通して、風通しの良い明るい日陰で管理をします。柔らかい日が射し込むような木の下が理想的で、強い日差しや直射日光が当たる場所では、葉焼けを起こすので注意が必要です。冬は寒風の当たらない、雪や雨を避けられる軒下などに置いてください。

乾かしすぎに注意!水が好きな植物

地面に自生しているランなので、水を好みます。庭植えの場合は、乾燥の激しい時を除き、水やりは特に必要ありませんが、鉢植えの場合は乾かさないように注意しましょう。基本的には、植え込み用土の表面が乾いたら、水をタップリと与えます。水やりのタイミングは、真夏は夕方から夜に、真冬は暖かい日の午前中に行うと良いでしょう。

年間を通して栄養を!真夏・真冬以外は施肥

開花後の5月と涼しくなる10月頃に置き肥を、3月~7月と9月~12月の間には、薄めた液肥を与えます。置き肥は規定量の70~80%程度を、液肥は規定倍数の2培に薄めて、月に1~2回施します。真夏と真冬には与えません。

もうすぐ開花!そんな時期のお手入れ方法

つぼみが出てくる頃は、特に水切れに注意します。

開花から開花中はアブラムシやハダニが発生する恐れがありますので、見つけたら殺虫剤を散布します。ナメクジによる食害にも注意が必要です。

満開になり花が終わりに近づいたら、なるべく早めに花茎を抜き取りましょう。その時は、芽の元をしっかり押さえて上に引き抜きます。時期が過ぎると抜けなくなるので、殺菌したハサミで切り取ってください。

抜き取った芽の基部に水が溜まると腐ることがあるので、この時の水やりは葉に掛からないよう、株元に与えます。

エビネを、より美しく、より健康に、育てよう!

家のエビネに害虫が!そんな時でも慌てずに!

エビネには、ナメクジ・ヨトウムシ・カイガラムシ・アブラムシ・ハダニといった害虫が発生します。

新芽やつぼみを食害するナメクジやヨトウムシは夜間に発生するので、夜にチェックして捕殺するか、専用の薬剤で駆除します。

カイガラムシは通年、アブラムシはつぼみが出てから開花する頃に多く、ハダニは主に気温が高い時期に葉の裏に多く発生します。

基本的には、害虫が発生したら対処しますが、予防のために、3月と10月に殺虫剤を株全体に散布しておきましょう。特にアブラムシやハダニは、ウイルス病を伝染させるので、事前の予防をおすすめします。

病気かも・・・と思ったら、早めの治療を!

エビネの主な病気は、『炭そ病』と『ウイルス病』です。

『炭そ病』は、葉に小さな黒斑が現れ徐々に広がるのが特徴で、ひどい場合には葉全体が腐ることもあります。梅雨期などに、通気が悪く多湿の環境で多く見られるため、新芽が展開してから成長する時期は、通気に努めて涼しい環境で管理します。つぼみが出る前と開花後に殺菌剤を散布しておくと、予防できます。

怖いのは『ウイルス病』です。治療薬がなく、感染を防ぐしかありません。植え替え時に用いるハサミやピンセットは火で炙るなどして、必ず殺菌してから使用してください。

害虫の防除と、株を乾かし過ぎないことも大切です。

植え替えに挑戦してみよう!

鉢植えで栽培しているエビネの植え替えは、鉢がいっぱいになった場合や、芽が鉢の側面に接触してしまった時などに行います。根腐れの原因にもなるので、それ以外でも、2~3年に1回は植え替えすることをおすすめします。庭植えの場合は、4~5年に1回行います。

植え替えは花後から梅雨明けに行うのが良いでしょう。

鉢植えの場合は、軽石や赤玉土を主体に腐葉土を2割程度混合した水はけのよい用土を使用し、庭植えの場合は、耕して腐葉土をすき込みます。

植え替えのポイント(1)

ウイルス病の感染を予防するためにも、使用するハサミやピンセットなどの道具は消毒し、手をよく洗ってから作業します。

植え替えのポイント(2)

用土は乾燥したものは使わず、あらかじめ清潔な水に漬け込み、使用前にザルなどでミジンや水気を切っておきましょう。

植え替えのポイント(3)

新芽の伸びる側を広く開け、浅く植え付けます。用土を少量入れ、エビネの根をよく広げた状態で、バルブが隠れる程度に植え付けます。

植え替えのポイント(4)

植え付け後は、鉢底から流れ出る水が濁らなくなるまでタップリ与え、数日間はこれを毎日行います。肥料は、1週間与えません。

監修:大場利一

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